10月 312011
 

アルバムカバーになった写真作品を集めている記事をみつけましたので紹介します。

ソースはアメリカはオレゴン在住の写真家/ブロガー、Blake Andrews氏のブログ B 。こんな作品まで?という意外さも面白いです。これは一部ですので、すべて見たい方は元記事でどうぞ。


Weeki Wachee Spring, FL, 1947, Toni Frissell

1907年生まれのアメリカ人女性写真家、Toni Frissell(トニ・フリッセル)は、Cecil Beaton(セシル・ビートン)やEdward Steichen(エドワード・スタイケン)などとも交流があり、戦前はVogue(ヴォーグ)やHarper’s Bazaar(ハーパース・バザー)などのファッション写真を撮影していましたが、第二次大戦中はジャーナリストとして活躍。ちなみに、この写真が撮られたWeeki Wachee Spring(ウィーキー・ワッチー・スプリング)はフロリダにある水のテーマパークで、ウェブサイトを見るかぎり、この写真のもつ幻想的、神秘的な雰囲気はなさそうです。


Undercurrent, Bill Evans and Jim Hall

Bill Evans(ビル・エヴァンス)とギタリストJim Hall(ジム・ホール)によるアルバム『Undercurrent』に使われました。団塊の世代が静かにウィスキーのグラスを傾けたいときに聴く一枚。


Kazuo Ohno, 1977, Naoya Ikegami

2010年に103歳で亡くなった舞踏家、大野一雄を写真家の池上直哉さんが撮影した一枚。大野一雄は1960年、細江英公さんによる写真集『鎌鼬(かまいたち)』のモデルにもなった舞踏家の土方巽(ひじかた たつみ)とも競演しています。


The Crying Light, Antony and the Johnsons

リード・ヴォーカルAntony Hegarty(アントニー・ヘガーティ)率いるバンドAntony and the Johnsons(アントニー&ザ・ジョンソンズ)のセカンドアルバム『The Crying Light』のカバーになりました。


Appiani family tomb, Cimitero Monumentale di Staglieno, Genoa, Italy, 1978, Bernard Pierre Wolff

彫像を被写体とした多くの作品を残し、1985年にAIDSにより亡くなったフランス生まれの写真家、Bernard Pierre Wolff(ベルナール・ピエール・ウルフ)の写真。こちらのサイトで写真家の作品をたくさん見ることができます。

Closer, Joy Division

ボーカルのIan Curtis(イアン・カーティス)の死後に発売された、Joy Division(ジョイ・ディヴィジョン)のセカンドアルバム『Closer』ですね。

Bricklayer, 1928, August Sander

ドイツの偉大な写真家、August Sander(アウグスト・ザンダー)の有名なポートレート。

The Burdens of Being Upright, Tracy Bonham

アメリカのオルタナティブ・ロック・アーティストTracy Bonham(トレイシー・ボーハム)が被写体になりました。

Bread Line during the Louisville flood, Kentucky, 1937
Margaret Bourke-White

アメリカ人写真家のMargaret Bourke-White(マーガレット・バーク=ホワイト)は、初めて外国人カメラマンとしてソヴィエトの写真を撮影したり、女性で初めて前線で撮影することを許されたり、Lifeマガジンで初の女性写真家だったり、何かと一番乗りな写真家。この写真は1937年のオハイオ川の洪水被害の被災地でパンの配給を待つ人々を撮影した写真。白人たちの幸せそうなイメージを使った後ろの大きな広告のスローガン「World’s Highest Standard of Living」、「There’s no way like American Way」と、列になる黒人被災者の対比が強烈です。

There’s No Place Like America Today, Curtis Mayfield

Curtis Mayfield(カーティス・メイフィールド)が、アルバムカバーにこの写真を使い、タイトルを『There’s no place like America Today』としたことに、アーティストのメッセージが込められているはずです。

 Posted by at 10:26 AM
10月 302011
 

森山大道さんの新宿(2000-2004年)。写真集『新宿+』より

Daido Moriyama shoots Shinjuku.

佐内正史さんの西新宿。写真集『DUST』(2008)より。

Masafumi Sanai, younger generation than Moriyama, shoots Nishi(west)-Shinjuku.

From his photobook, Dust, published by his own label taisyo.

カバーは真っ青なアクリル板。自身のレーベル「対照」からの2冊目、限定1000部。

この写真だとほとんど見えませんが、真っ青なアクリル板にタイトルが彫られています。

This completely handmade photobook has acrylic cover with engraved title by photographer himself. Limited 1000 copies.

 Posted by at 11:57 AM
10月 292011
 

吉行耕平さんが1970年代はじめ、夜の公園で「こと」におよぶアベックを、赤外線フィルムと赤外線ストロボを駆使して撮影したシリーズ。日本では1980年に写真集としてまとめられました。1972年に『週刊新潮』に一部が掲載されたという、ある意味「俗っぽい」覗き見写真ですが、30年以上たった2007年に、海外での高い評価をともなってHatje Cantzより復刊されたのがこの『The Park』。

この動画で、写真集の全ページが見られます。BGMはいらないと思いますが。

【吉行耕平さんの本】
Kohei Yoshiyuki / The Park
Hatje Cantzより出版されたこの動画で紹介している写真集。
吉行耕平 『ドキュメント・公園』
1982年にサンデー社より出版された写真集。どぎついピンクの表紙が妖しいです。
吉行耕平『ミッドナイト・フォーカス―真夜中の赤外線盗撮 』
吉行さんの体験談、文章がとても面白いそうです。ぜひ読んでみたい1冊。

 Posted by at 9:56 AM
10月 282011
 

写真集に刺繍。立体感ありますが、これは印刷です。

Fancywork artist, Kaoru Yokoo decorated needlework on Takashi Homma’s photo book “IN OUR NATURE”. This is printed matter, so not really needled on this though.

刺繍がはみだしてます。

Red stitches on the photos.

文章もそえて。よくみると消しゴムで消したあとがみえて、それがなんかいい。

Kaoru gave some words too.

2011年6月に発売されたホンマタカシの写真集『IN OUR NATURE』に、手芸家・横尾香央瑠が刺繍を施し、文章を寄せたリトルプレス。2011年9月23日~10月16日にcowbooks南青山にて行われたlittle press fairに出品された作品。

撮影=ホンマタカシ デザイン=中村至男 16ページ、カラー作品。

between the booksより。

 Posted by at 8:56 AM
10月 272011
 

ドイツの写真集出版社といえばSteidl(シュタイデル)。2011年10月現在で800冊以上の写真集を出版しています。

このシュタイデルが年に数回発行するカタログが、サイトからPDFファイルでダウンロードできるんです。

steidlのサイトのトップバーから「News」ページへ行き、上画像の右下部分「Get our catalogue」から過去のカタログすべて無料でダウンロードできます。

iPadとかタブレットで見ると、雑誌のように読めます。ぱらぱらと見てるだけでも楽しいです。

いくつか読んでみましょう。

 

これはRobert Frank(ロバート・フランク)の『Come Again』。フランクは1991年、5人の他のフォトグラファーと、ベイルート内戦により破壊された街を撮影するコミッションワークに参加。そのときの写真は別の本にまとめられたのですが、この本は、コミッションワークとは別にポラロイドで街を撮影していたものを20年のときを経てまとめたもの。しかし、写真がコピーのように見えますね。これは、オリジナルをベイルートに置いてきてしまったため、そのファックス画像を使用してつくっているからです。

フィルムメーカーJonas Mekas(ジョナス・メカス)の助手をしていたこともある、モントリオール出身、NY在住の写真家Robert Polidori(ロバート・ポリドリ)がハリケーンカトリーナの被災地を撮影した作品『After the Flood』。

Martin Munkascsi(マーティン・ムンカッチ)のモノグラフ。

4コマ漫画のように、セットアップした、いくつかの写真のシークエンスで作品をつくるアーティスト、Duane Michals(デュアン・マイケルズ)。このカラーでの作品集は気になりますね。もっと見てみたいです。

New Vision、ニュービジョン、にゅーびじょん、と、さまざまなアプローチで写真の新しい可能性を追求したbauhaus(バウハウス)のマイスターLaszlo Moholy-Nagy(ラースロー モホリ-ナジ)。この写真集は1930年代から1940年代にかけて撮影された、広告やポートレート、風景、抽象表現などのカラー写真が100点以上掲載されています。

1942年生まれ、1962年に東京からNYへわたり、500人以上のポートレートを画面いっぱいに配置した作品「One」で有名な、Ken Ohara(小原 健)は、作品がMoMAに展示された1974年以降も、ポートレート写真を使った作品作りを続けています。これはそのいくつかのプロジェクトをまとめた作品集。

簡単な説明といくつかの画像だけなので、気楽に見るのも楽しいのですが、ひとつひとつ説明を読んでいくと、たくさんのアーティストが時間をかけて作った作品の「重み」でかなりのボリューム感じます。

ひとつのカタログで50冊以上紹介されていますので、食べ過ぎに注意してください。

 Posted by at 3:31 PM