9月 012010
 

2010年7月27日(火)から9月26日(日)まで東京都写真美術館でオノデラ ユキ「写真の迷宮(ラビリンス)へ」が開催されています。

本展覧会では、オノデラさんの作品9シリーズ60点が展示されていますが、そのなかで「Roma-Roma」という作品を紹介したいと思います。

 

Romaといってもイタリアのローマではありません。オノデラさんは地図上でみつけたスペインとスウェーデンにあるローマという町を、ステレオカメラを使って撮影しました。左のレンズでスペインを、右のレンズでスウェーデンのローマを、モノクロフィルムで撮っています。

これでなぜ「Roma-Roma」というタイトルか分かりましたね。

この作品では、写真を撮るまでの行為に意味をおき、その地まで「移動」すること自体を最大の目的としているので、撮影する場所に関しては町の名前だけを選んだ、とのことです。

さらに、これらのモノクロプリントを「19世紀の土産写真」のように、オノデラさん自身が油絵具で丹念に彩色しています。会場でも注意深く見ないとカラー写真だと間違えてしまうほどです。

オノデラさんはこの作品で、19世紀後半に流行したステレオカメラを用いたり、撮影場所までの「移動」を目的とすることで、本来の「写真という行為」を追体験したのではないでしょうか。

本展にあわせて、2010年9月11日までZEIT-FOTO SALONでも展覧会が開催されています。